911と森の御神木とお抹茶とグラウンディング

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おこがましいながら「捧げる」ような気持ちが、結果
「いただく」ことに、、、

あれから15年も経った9月11日

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こんな下手の横好きの スケッチも 色が塗れないまま、、、

 

15年も経ってもまだ当時の自分を細かくは語れない

正直言ってなるべく 避けたい と思い続けてきた

日本からの観光の方のご希望でも、私はご一緒できずにきた

 

でも

いつまでもこのままじゃね

と、去年メモリアルサイトに

はじめて行ってみた

14年後にしてはじめて

 

静かに溢れる噴水の水が細かい光で輝いていたことと

9月にときたま吹く極上の風に

救われたのだけ覚えている

 

 

 

あれから15年経った2016年のその日

私はニューヨークから列車で1時間ほどいった森の中で

野点をする「ピン」とくる場所をさがしていた

ゆるゆるの野点夫人だけど

そこの感覚だけはゆずらない

 

そこには 通り過ぎる誰も見逃すことのできない松の「木」がある

いやもう、誰がみてもどうしたって「御神木」

圧倒的な存在感

上へ上へと登っていく 何か、、、

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御神木、そしてその向こうに911への思い

辛い過去を乗り越えた上でのこの星の未来への願い

 

「献茶」

なんて言葉が一瞬、あたまをかすめる

 

お師匠さんの森宗碧先生がそういう特別な、謙虚で崇高なお手前をなさるのを

拝見したことがある

 

無理無理無理無理

表だけ真似しても

それはちゃんちゃらおかしいだけだもの

第一できないし

 

「想い」は確かにそこにある

でも

実際にお道具をひろげてお茶を点てるのは何かが違う

じゃあ、どうしたらいい?

 

御神木から少し離れたところに

細かい光がやわらかく当たっているスポットが目について

とにかくそこに座りたくなった

 

木を前に

居住まい正して座った

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木の前で神妙な顔で座っているわたしを

ほおっておいてくれる 好きにさせてくれる

そんな人たちと一緒にいるありがたさ

 

 

生意気だけど

心の中で、ほんとにまじめに お茶を点てさせてもらった

実際には動かないけど ひとつひとつの動きに100% 想いを込めた

大真面目に真剣に

 

バッグの中には今日のために

新しい茶筅をもってきていた

それを使って点てる実際のお抹茶を飲んでくれるのはお友達だけど

その前に ここで使わせてもらった

 

「お水と、茶筅と、気持ちはいつも新しく」

先生何度かおっしゃってたな

 

今日、夏に日本から持って帰ってきた小さなちゃんとした野点用茶筅を

おろして使わせてもらう

今日だからこそ

 

せめてそれくらいしか

できないもの

 

点て上がったお茶を心の中で捧げて

そして (ここからがいきなりアメリカンだけど)

ハグ

 

木にハグをすると、大抵は表面ゴツゴツ硬いんだけど

なんだかこの森のご神木はソフトだった

根っこからの形に

体が沿って、自然にカーブして

普通なら 「あいたたたた」となるところ

すごく自然で、なんだか気持ちよくすらあって

ぜーんぶ受け止めてくれた気がした

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耳をあててみた

何か聞こえるかな とも思ったりしたけれど

 

静かだった

 

千子ちゃんのネイティブドラムが確かなリズムを力強く刻む

ユキにゃんの音叉の清らかな音が溶けてのぼっていく

 

二人が

「枝が8本?9本?これは龍?龍神さま!」

「九頭龍!」

なんて話をしているのが聞こえてきた

 

ふとそこで正気にもどる

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「何してたの?」と聞くこともなく

また三人で歩き出す

 

その後、わたしは無口になり

持っていた楽器の音もださず

 

静かに一歩一歩 かみしめるように森の道を踏みしめた

 

暗いのとも、落ち込んでいるのとも違う

むしろ反対

でも、はしゃいでもいない

 

Equinimity

安穏 、、、

なんともいえない 気持ち

 

一歩一歩踏みしめるたびに足元から

感謝するような気持ちが、体と心を埋めていく

 

しずかに溢れる幸福感

整って、満たされていく感覚

ゆったりとリラックス

ゆるぎない確かさで落ち着いて

そして同時にどこかで、すごく頭が冴えてるような

瞑想で得られる感覚 と同じなんだろうけれど

 

そして、ここだけの話

その感覚にやられて、実はお茶がやみつきになってるんだけどネ

このときはさらに その感覚が深かった

 

普段、頭でっかちで

ともすればエネルギー的に逆三角形でぐらぐら

このとき、それがひっくりかえったような安定感

 

お茶のおけいこは 歩く練習からいつも始まるのだけれど

「丹田を意識して、、、」

 

という師匠の言葉が、どこかから聞こえてくる

 

あぁ、軽く使ってきた言葉だけど

「グラウンディング」ってまさにこういう感覚だったんだ!

 

わたしの心の中だけでの

御神木の前での真剣ひとり野点

2016年9月11日

 

こんなわたしですが、せめてもの、、、

 

「捧げる」ような気持ちで

やらずにいられなかったことで、

かえってこちらがすごく大事なことを

「いただいてしまった」

瞬間だった

 

そんな感じにつながったまま

静かに森をぐんぐん歩き、、、

やがて

秘密の野点スポットに、ちゃんと誘われていくことができたのです

 

AUTHOR

プロフィール写真
片岡 桜子 / Sakurako Kataoka

神戸生まれ。
30年前、関西TVニュースキャスターの仕事を辞し渡米。

その後ニューヨークにて、FM802、フジTV、NHKのリポーター、ハリウッドスターのインタビューなどをつとめ、またアメリカ大手金融業界にも籍をおくなど、数々の仕事に従事。

40才で結婚、43才で出産。

しばし子育てを楽しむが、50代が見えてきた頃、「余生」と呼ぶには長すぎる人生の後半をどうやって生きていけばいいのかと問い始めソウルサーチングの旅を始める。

  

YouTubeにMayutomo Channelというインタビュー番組を作り、「命」や「宇宙の仕組み」を日常に落とし込んでおられる先生方にお話を伺う。

登録者数は6300人を超え、今も増え続けている。

NYではアーバンシャーマン(都会の長老)的先生方から、体、ムーブメント、声などを使って、自分の奥の奥にある声を感じる方法を学ぶ。

教えを実践していたある夜、自分の中の「聖なる存在」と体感的に再会。

いついかなる時も自分だけを愛してくれていた存在が自分の内にいてくれたことに感動し、押さえつけ無視し続けてきたことを詫び、そこからはその声を感じて行動すると誓う。

そうするうちに、深い喜びと感謝が内から溢れ出し、もう満ち足りているので、何もしなくてもいいと感じ始めた途端、突然57才でショートフィルムの主演女優デビューしたり、58才で自作のミュージカルショーの舞台に立ったりと、思いもよらなかった、本人も忘れていた大昔の夢が、棚からぼたもち的に勝手に叶いだし、人生は宇宙の台本どおりなのだと実感する。

魂の声どおりに生きる喜びをショーや語りで表現し、アラフィフ世代の背中を押し続けている。

ショーの動画はこちらhttps://www.notsosuperherogirl.com/about

片岡桜子(長い長い)プロフィールはこちら

公開日:2016/09/13