NY流 断捨リサイクル ピアノがやってきた!

我が家にピアノがやってきた!しかもタダ!!

練習しなさい! と言うことで
親子関係にひびが入るのは目に見えているので
うちの子供にピアノを習わせなかった

でも、祖父母の家にある古いピアノに触ることはある

なぜなら、そのピアノが目につくところにあり
しかもいつもふたがあいている

つい、通り際に ポロン♫
思いついたらポロポロン♫

こそっとのぞいてみると
まるでピアノが弾ける人のような真剣さで、
「無心」な一瞬があったりする

ピアノがそこにあれば
私が押し付けなければ
この子もピアノを楽しめるんじゃないかと

親だから懲りずに思う
しかーし
それだけのために買うには、値段もリスクも高すぎる
レンタルを調べたり
家の中での置き場所を検討したり
エレベーターに入るかどうかまで確認した

でも結局実行するまでいかず
月日は流れた

去年の暮れ
もうすぐクリスマスというある日
夫が外から電話をかけてきた

「ねえ、ピアノ欲しい?」
「はっ?なんで?でも、ほしい!
「ゆずってくれる人がいるんだけど」
「いくら?」
「ただ」
「うそっ。要る!でも、どうやって運ぶ?もうすぐ出発だし、手配できないよ」
「今日、その人たち引っ越しで、彼らの引っ越しトラックが後で出るから欲しかったら
ついでに僕らの家まで運んでくれるって。ただで。」
「きまり」

と、話はとんとん拍子に決まってしまった。

帰ってきた夫に
「ところで、どこのお友達?」と聞くと
「友達じゃないよ。知らない人」

という

夫が歩いていると道にピアノがおいてあり
その横にその持ち主である夫婦が立っていたそうな

前を通ろうとした時、その二人が突然夫に言ったそうな
「ピアノ、いりませんか?」

「はあ?」
楽器とは無縁の夫としては
(いーりーまーせーん)と、心の中で即答したけれど
その人たちが

「もう長いこと使ってはいないけど、(捨てる!)に忍びなく
引っ越し前に、できるなら大事にしてくれる新しいおうちを見つけてやりたくて」

と、子犬の里親探しみたいなことを言うので
夫もそうむげには断れず

「あ、えーっと、じゃあ一応妻に聞いてみます」と
せめて、(一応僕も努力はしました)をアピールするような気持ちで
私に電話をしたというわけだった。

ただ、その日はもう数時間で家族全員空港に向かわなくてはいけない日で
管理人さんに託し、ピアノと対面しないまま出発した。

冬休みが終わり
家に帰ってきた。
ドアを開けたら玄関に
ど~ん!とピアノがある、、、予定だった

でも、ない。
どこに置いたんだろう?と
みてみたら

かつて、私が
「もし、ピアノをレンタルしたとしたら、置く場所はココ!」と
決めてあった場所に
何故かちゃんとピアノは納まっていた。

さっそく、ほこりをぬぐって、鍵盤をふいて
音を出してみる

家族3人がやいやいワイワイよってたかって
音をだしてみる

おぉおおおおお
いいじゃないかあ!!
素敵じゃないか

楽器など興味もなかった夫ですら
子供と一緒に
エリーゼのために が好き
とかいって、弾きたがる
3小節以上進めない
身の程知らずだろう君たち、、、

それでも、なんだか
楽しいじゃないか えじゃないか

まさかの展開
これぞニューヨーク流 断捨離(り)サイクル

すぐに冷める熱かもしれないけれど
この展開を何度も何度も
不思議がって、よろこんで、感謝して噛み締めて
今の、みんな一緒のこの時間を
味わおうと思う

最後まで諦めず、引っ越しの日に道行く人に声をかけて
断捨離してくれたご夫婦ありがとう!

きっと回り回って、今度はそのご夫婦に
どっか~ンと大きなステキなものがきっと舞い込みますように、、、

AUTHOR

プロフィール写真
片岡 桜子 / Sakurako Kataoka

神戸生まれ。
30年前、関西TVニュースキャスターの仕事を辞し渡米。

その後ニューヨークにて、FM802、フジTV、NHKのリポーター、ハリウッドスターのインタビューなどをつとめ、またアメリカ大手金融業界にも籍をおくなど、数々の仕事に従事。

40才で結婚、43才で出産。

しばし子育てを楽しむが、50代が見えてきた頃、「余生」と呼ぶには長すぎる人生の後半をどうやって生きていけばいいのかと問い始めソウルサーチングの旅を始める。

  

YouTubeにMayutomo Channelというインタビュー番組を作り、「命」や「宇宙の仕組み」を日常に落とし込んでおられる先生方にお話を伺う。

登録者数は6300人を超え、今も増え続けている。

NYではアーバンシャーマン(都会の長老)的先生方から、体、ムーブメント、声などを使って、自分の奥の奥にある声を感じる方法を学ぶ。

教えを実践していたある夜、自分の中の「聖なる存在」と体感的に再会。

いついかなる時も自分だけを愛してくれていた存在が自分の内にいてくれたことに感動し、押さえつけ無視し続けてきたことを詫び、そこからはその声を感じて行動すると誓う。

そうするうちに、深い喜びと感謝が内から溢れ出し、もう満ち足りているので、何もしなくてもいいと感じ始めた途端、突然57才でショートフィルムの主演女優デビューしたり、58才で自作のミュージカルショーの舞台に立ったりと、思いもよらなかった、本人も忘れていた大昔の夢が、棚からぼたもち的に勝手に叶いだし、人生は宇宙の台本どおりなのだと実感する。

魂の声どおりに生きる喜びをショーや語りで表現し、アラフィフ世代の背中を押し続けている。

ショーの動画はこちらhttps://www.notsosuperherogirl.com/about

片岡桜子(長い長い)プロフィールはこちら

公開日:2014/02/10

最終更新日:   2015/09/22